続・旅行記です
~おしながき~
Part1: 2021/12/13 北の大地へひとっ飛び
Part2: 2021/12/14 こいつ稚内に何しに行ったん
Part3: 2021/12/15 北星八幡神社へ
Part3.5: 2021/12/15 音威子府駅前のゲストハウス IKEREさんにて
Part4: 2021/12/16 物置駅舎 糠南駅へ ←イマココ
Part5: 2021/12/17 帰仙
本記事の目次はこちら。
1. 2021/12/16 物置駅舎 糠南駅へ
ゲストハウスの方と深イイ話をした昨日は22時過ぎに寝たので、睡眠時間は5時間未満で足りてません。寝ぼけまなこをこすり身支度をし、荷物は一旦置かせて頂いて早速向かいます。


流石に氷点下10度近いので水分という水分が凝固しています。
この時間帯は駅員さんがいらっしゃいません。客の判断でホームに向かっていいそうです。

音威子府からは5:35くらいに始発の稚内行きが数年前に新設されたそうで、ありがたく使わせてもらいます。新設って、列車や路線の廃止続きの北海道の地方鉄道には珍しいですよね。

マジどーでもいいんですが、これから乗るキハ54 501て車両、写真見返したら昨日も乗った車両でした。なんとなーくエモいです。私そこら辺の人よりは道北に行ってるんで、ここら辺走ってる車両もしかしたら全部乗ってるのかもしれません。
列車は音威子府を出発。本当に辺りはまだ真っ暗で、反射で車内しか見えないくらい真っ暗です。このまま1時間位列車に揺られます。

そして次は糠南。降りましょう。と思ったらですね、私のほかもう一方いらっしゃいました。今日平日だよ??あなたも修論疲れて来た大学院生ですか????

2. 糠南駅
夜の帳がまだ開いてない6:30頃、私ともう一人の旅人は糠南駅に降りました。

とんでもなく心細かったです。偶然一人じゃなくなったとはいえ、周囲には人の息吹が無いので闇に吸われるかのような感覚でした。3か月前にサロベツ原野を走った時に感じた恐怖ととても似ていました。
semicolon0103.hatenablog.com



糠南駅から出ようとするにも、あまりの積雪でブーツに雪が入るくらいでした。でも流石に周囲を散策したいので、表層をどかして埋もれない高さに整地してから踏み固める感じで先を切り開きました。
私は今まで冬季に秘境駅探訪するのは何回かやってますが、ここまでの経験は初めてでした。
撮ってるうちに空が白んでくるのはいいんですが、これこの後確実に列車が来ると分かってなかったら遭難って感じの雰囲気が漂っていました。軽く吹雪いていて正直言って怖かったです。
今までの写真は夜間モードで多少露光して撮ったので明るく見えてますが、実際はまだ暗いです。


歩ける範囲で少し歩きましたが、文明の息吹から離れることができないくらいの恐怖でしたのであまり遠くに行けなかったのが心残り。正直勿体ないことをしました。

この駅もまぁ凄い時刻表です。
来たかった物置き駅舎に来れた嬉しさと、こんな滅多にできない恐怖体験も出来たという嬉しさ。気づいたら帰りの列車の時間がはやくも近づいてきました。17分の滞在は正直短いですが、それより長い滞在時間を取ろうとするなら確実に音威子府方面からのアタックが必要となり、それでも2時間弱となってしまいます。でもこの秘境感がたまりませんなぁ~~
列車が来るまでなんとなく、物置き駅舎内にあったスコップで雪かきしてました。楽しかったです。
3. 現世に戻る
この安心感たるや。ちなみにこの528って編成も昨日乗ってます。まじで私ここら辺の車両全部乗ったことあるんちゃうか。



私と共に糠南駅に立ち降りた旅人は歌内駅で降りていきました。私と同じ秘境駅マニアでしょう。

さっきまで私はとんでもないところにいたということを、ここ音威子府に戻って来て実感しました。いくら大自然が好きな私でも、身の危険を感じるくらいの状況だと文明の息吹に恋焦がれるんだなぁという収穫でした。本当に、現世に戻って来たという感覚でした。
いくつか秘境駅に行っていますが、駅ごとで感じる感想が異なるのが本当に面白いところで、これだから秘境駅探訪はやめられないんです。あえて冬季に行くのもミソかもしれません。人は少ないし文明から隔絶された感覚が増してお得です。
以前どこかで見かけた記事で、「寒い地域は寒い時期に行け、暑い地域は暑い時期に行け、その方がその土地を味わえる」とどなたかが仰っていました。本当に仰る通りだと思います。が夏の沖縄はもう行きたくないかな……息苦しかった。
ゲストハウスに戻ります。帰りの列車までのんびりしましょう。

まあ絵じゃないんですけど、階段の踊り場にある窓から見える景色が、屋内の快適性と対比になってさながら額に飾られた雪原の絵です。

ストーブがかなり暖かったので寝具への着火を心配して少し捲り、そこに牛乳を置いて暖めてる図です。
4. またね音威子府
幾度となく訪れているこの街、音威子府。私は今後の人生であと何回来ることができるでしょう。


みなさんこれ平日の朝ですよ。広尾町でも同じこと思いましたが、北海道の地方都市特有の「都会の喧騒を完全に忘れられる景色」が本当に大好きです。
私は性格が非常に悪いので、この景色を朝の新宿駅とかのデジタルサイネージで「今を生きる」みたいな文字と共にでかでかと流したいですね。

そういえば昔ここにあった蕎麦屋さんのスペース、今後もずっとシャッター閉まったままなんでしょうか。なんとなくここが再オープンする知らせの予感をどこからともなくその雰囲気を感じます(ぼやかす)。

冷静にこの線路みたら積雪まぁヤバいですね。線路の存在が分かるだけ充分マシです。
そのまま特急で旭川まで。

これは下車する時に撮った奴です。北海道の特急車両あるあるで、戸袋手前の場所に凄い量の雪が付加体さながらに積もるんです。その雪の付加体が、ドア開いてもドア枠に付着し直立したままの瞬間が大好きなんですが、いつもこうしてすぐ朽ちてしまうので撮れたためしがありません。
でも朽ちて地面にぶつかる時の「パシュン…」って音がとても好きです。

旭川駅のオシャレ感が凄く好きなんですが、じつは友人の会社がここの建設に携わってたとかなんとか。世界は狭い。

旭川に来たなら幌加内蕎麦。分類上は醤油ラーメンでも旭川ラーメンは私には油が多すぎると感じたので、旭川ではいつも私は蕎麦を選びます。
某友人が「ガソリン飲んだこと無いけどガソリンみたいな味がする」って言ってたラーメン屋も、怖いもの見たさで行ってみたい。

旭川はロードヒーティングが発達してるのではなく、始発列車が来る前に駅長さんが魔力で雪を除けてるらしい。12月の旭川って全然積もってないんですね。
さて食べたい駅弁も買ったので札幌に帰ります。

札幌行きの隣に稚内行きと網走行きを置くという誘惑。ずるいよ~。戻りたい誘惑に負けず札幌行きに乗り込みました。
5. 札幌辺りでだらだら
特記事項ないっすね。画像だけでサクッと







この時行ったポセイ丼さんが今どうだかは知りませんが、最近の"The観光地"は基本的に非常識なインフレが進んでいるので心配です。そのうち札束でも海鮮丼食べられなくなりますよ、いつぞやのドイツみたいに

私が道内で人生で初めて立ち降りた駅が小樽駅で、その時入った思い出の店がここです。時間がある時は巡礼するようにしてます。







以前はすすきのに音ゲーしに行ってたりしましたが、最近歌舞伎町と負けないくらいの治安の悪さを認識したので、今後基本的に行くことは無いでしょう。田舎者の猫なのでこういうところはやっぱり性に合わない。

いつからかサッポロクラシックから豊富牛乳に鞍替えしてしまいました。
明日は仙台に帰ります。