相生あおはの書庫

ねこにうもれたい。

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2023春M3を振り返る

こんにちは。相生あおはです。
そういえばM3の振り返りというのを初回以降やってなかったので、そろそろやります。
もう4回目参加ですか。こう継続的に出れてるのも、購入していってくださる皆さんのお陰です。改めて本当にありがとうございます。
そういえばなんと、今回で累計頒布数が100を越えました。感謝の限りです。

~~もくじ~~

ようやく板に付いてきた荷造り

荷造りと言っても日帰りなので、会場設備と頒布物の準備です。私は家の一角をM3関連物品コーナーとしており、そこからえいやと鞄に詰めるだけです。
参加回数が浅いときは、これあった方がいいかな?とか考えたり、心配性なせいか出発直前まで割と悩んでたんですね。でも参加経験が3回となると「あれは要らんかったな」となり、今回はあっさり終わりました。なんなら数日前に荷造りが終わってました。

会場が蒸し暑いことをそろそろ学んだ

当日入りだと、出発する頃仙台はまだ寒い時もあり、アウターをよく持ってってたんですよね。でも会場どころか東京は暑いですね。もう実家時代の気候の記憶は東北のソレに完全に上書きされて消えてしまいました。なので今回は割と服装に関しては最適解を導けたかと思います。5回目以降は心配要らないですね。

理想的なブース設営は難しい

初回参加時から結構力を入れており、周囲のサークルをお手本にしたり、はたまた反面教師にしたりして工夫してきました。今回は高さを出すために大き目のスタンドを導入したんですが、揺れでCDが落下する事象が起こりました。これはイーゼルをリストラして滑り止め付きスマホスタンドを導入すれば解決するのですが、あそこまで大層なレイアウトをしているサークルさんをあまり見ないので、多分誤った方向に走りかけてたんだと思います。気づけて良かったです。

我々出展者の後ろに立てるブースポスターですが、参加回数が浅いころは結構良いなと思ってました。が、ある程度慣れてくると、そのポスターは標準装備であり、多くのサークルさんはそこで勝負してる?ということに気づきました。いつもM3に一緒に来てくれてる面々にコミケ常連者や即売会経験豊富な人が多いので、そういった人から弊サークルの客観的評価を聞いて、次回以降に活かします。

初めてお誕生日席に配置されて学んだこと

そうなんですよね、今回の配置は島の短辺、いわゆるお誕生日席でした。そのため、お隣にいらしたサークルさんは有名どころさんで、そして目の前には壁サーという、「タスケテ…」という感じでした。そんなところに配置された理由の考察はおいといて、それはすなわち周囲につよつよサークルさんが多いということです。私目線でも、頒布物の展示方法や頒布物、接客方法等、色々学べることが多くていい経験になりました。

弊サークルはもう現時点で旧譜が5種類あるという、規模の割に頒布物の種類が異様に多い状態になっていて、それをどう捌くかが課題なんですが、つよつよサークルさんを眺めてるとヒントがあるような気がしました。次回以降に絶対活かします。

いつからかM3出展に真面目になってた

初回参加は軽い気持ちでした。もちろん、自分の創作物を物理媒体にして世に放流することに対する凄まじい熱意はあったんですが、それはあくまで自分の創作物に対する自信の表れであって。まさかどのようなブースが良くて~みたいな経営戦略じみたことまで考え出すようになるとは思ってもいませんでした。

かといって、それらを嫌々考えているわけではなく、毎回の参加を一種の実験と捉え、それらの成否から効果を評価したり、はたまた新たな試みをする等、まるで学生時代に戻ったかのような楽しさがあります。なので毎回が新鮮で、益々継続参加をやめられなくなるということですね。

M3継続参加のスパイラル

M3参加中長期計画を見直すべきかなぁ

一種の試みとして、今回はコンピレーションCDを頒布しました。これには4つの効果があると思ったんですね。

  1. アルバムを作れるほど曲が無い人にも、CDに載るという機会を作ってあげれる
  2. 私目線では、年間の必要作曲数を抑えることができ、持続可能なM3出展が可能になる
  3. 知らないアルバム参加者の曲を聴いて、その人に興味を持つきっかけを作る (そしてその人の創作意欲向上へ)
  4. 各アルバム参加者を目当てとした客層を取り込むことができ、弊サークルの知名度向上に繋がる

結構行けると思い、過去の頒布数推移に鑑みて頒布予定数を増やしたんですよね。したら伸びるどころか少し減るという事態になって。方針が正しくなかったという焦りで放心状態でした。早速M3後の打ち上げ兼飲み会で何名かと話し合ったんですが、コンピレーションCDは内輪要素が出てくる等、出展前の私が気づかなかった盲点が多く出て来て大発見でした。
音ゲー界隈ではある程度名が立っているはずのとんえぼも、M3会場という場に於いてはそこまで知られてないということなのかもしれません。畑が違えばなんとやら。難しい。

もう、今回のM3出る前から、春はコンピレーションと割り切って秋に私単独のCDを、と考えてたので、コンピCDと単独CDの比率は要検討だな~って感じです。なので、これの検証は来年のM3、2024春以降の話になります。あれ…もう次々回以降の計画考えてる…

M3継続参加のスパイラル

▂▅▇█▓▒░(’ω’)░▒▓█▇▅▂ うわあああああぁぁぁぁぁぁぁ

2023秋M3に向けて

前々から完全書き下ろしCDを出す出す詐欺をしてる私です。完全とは言わずとも、ほぼほぼの曲を最近の私が作ったというコンピは、そろそろ出さないといけません。これは、過去曲に自信がないとかそういうことではなく、単純に新曲を作らなきゃ的な話に絡んできます。わざわざ過去曲をCDにしてるのも、CDに出来るだけの自信があるからというわけなんですが…

1,2回目の参加の時にそれぞれ新譜が2種あったのは、過去曲をしっかりと媒体に載せて世に放したいという意図があったわけですが、如何せん作曲数が多すぎるがために…。通常であれば新譜というものは1種類だそうで、そこでブース設営計画が狂ったりと、なかなか定石を踏むのは難しいものです。

これからの創作の方針

ご存じの方はご存知かもしれませんが、私は100%クラシック音楽畑出身のため、いくら中三の時にポップ音楽を布教されそこから聞くようになっても血は争えない、落ち着くのはクラシック系統の曲になってしまいます。インプットがそれなので、それっぽい曲が出力されてくるのは必然。一時期は、ポップ系の曲を作れるように強引に聞きまくって出力できるよう、私の脳内作曲アルゴリズムを矯正したこともありました
確かにそれっぽい物は出力されてきました。が、気を抜くとクラシック系統に傾倒するようになるんですよね。血が憎い。なんなら今この記事を、ドヴォルザーク交響曲9番の3楽章辺り聴きながら書いてるくらい。

実際、私は自分のピアノ曲の作り方や、吹奏楽チックの曲やオーケストラチックの曲を作る技術に関して自負しています。でも、例えば音ゲーコアとかそういうのはマジで門外漢。じゃあ周囲に遅れを取らないためにも、そういう系統も作れるように矯正すべきか?という問いがここで投げかけられるんですよね。

個人的には答えは決まってて、作りたくなったら学習すればいいという結論です。今まで作って来た曲は、最近のポップ系の曲とクラシック風の良いとこ取りみたいなテイストで仕上がっている気がするので、今のスタンスを貫き通せば私にしか作れない曲が出来上がるのでは?と前向きに捉えるようにしています。

生物の世界をヒントに

生物学の用語に、ニッチという言葉があります。これは、自然界の中で棲み分ける地位を意味しており、人間の世界にも次のように当てはめることができます。ショッピングモールのフードコートを例に挙げると、イタリアンや和食、中華やステーキ専門店など、それぞれジャンルが被ってない店がいい感じに並んでますよね。そういった場所で、ラーメン王決定戦みたいに、いろんなラーメン屋がひしめき合ってわざわざ競合してるのは新千歳空港北海道ラーメン道場くらいです*1。このように、競合が発生しない分野方面でそれぞれが特化して生きていくということが、生物の世界で起こっています。
ではこれをどう創作に活かすの?という話ですが、前節で書いたことの裏付けが本節なわけです。

私がこれまでM3に4回も連続参加できて、おかげさまで頒布数が100を突破したのは、私の曲が創作の世界でニッチを獲得できたからと言っても良いのかもしれません。これを確信するのが、CDを手に取って行ってくださる時に私の曲に対して肯定的な評価を言ってくださる方々の存在です。この時は本当に心が支えられる気持ちになります。私がその時返答している言葉以上に内心では滅茶苦茶喜んでいます言葉にすると感情がカンストして「わーーー」「きゃーーー」になっちゃうので…

正直なところ私は最初、現代の創作界隈で生きていくなら他者が作れるような曲は作れて然るべきであり、競合しながら伸びなければいけないのかという強迫観念に駆られていました。でも実際はそうじゃない。M3の会場を歩いてれば、本当にいろんな曲をいろんな方が作ってらっしゃる。みんな、独自の哲学を信じて創作の道を突き進んでいることに気づかされます。やはり、創作の世界に於いて独創性こそ最強の武器だと思いました。世界で一つだけの花で有名な「ナンバーワンになれなくても良い元々特別なオンリーワン」って歌詞は上手いねぇとつくづく思います。

競合して苦しむより、ニッチを獲得して思うがままに活動する。我々は生物の世界から学べることが沢山あります。

おわりに

M3の出展戦略や創作でやりたいことなど、曲に留まらないこと、まだまだ試したいこと作りたいものが沢山あります。幸いにもワークライフバランスが健全な会社への転職が決まりましたので、学生時代の熱量を取り戻してこれからも邁進していきたいです。
最後になりましたが、私が生きている限り、

Melodious Nekochanは
不滅です。

それでは。

*1:弟子屈ラーメンが美味しくておススメなので、北海道に飛行機で行った際は是非食べてみてください。