相生あおはの書庫

ねこにうもれたい。

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音屋の私が突発性難聴になった話

こんにちは。相生あおはです。
まだ完治して無いんですが、治る気配を感じたのでぱぱ~と書きます。
なお私は医師免許も医学学士・修士・博士号も持ってないので、あくまで理系修士出身が書いた"参考情報"として受け取ってください。

~~もくじ~~

それは突然

日時まで明確に覚えています、4月18日の17時頃のことでした。会社のLT会を聞いてる時だったんですが、突然右耳で耳鳴りを感じました
一般に耳鳴りは、音が高いか低いかで相場が決まってるらしいですが、私の場合はどんな音域でも耳鳴りがするんですね。この時の耳鳴りは中音域っぽいものでした。

いつものやつかな~と思ってたんですが、それが一向に落ち着かないんです。終業後も続きまして、寝ようと思った頃、すなわち4時間が経っても一向に収まりませんでした
流石の私も突発性難聴を疑い始め、救急案件かもという周囲の啓示もあり、救急を探そうとしました。
私は宮城県に住んでるので、大人救急電話相談(#7119)に電話しました。
kakarikata.mhlw.go.jp(※一部サービス対象外の地域がございます)

救急を探そう

耳鳴り以外の症状も伝えたところ、看護師さんが「救急に行けるなら行った方がいい」ということでいくつかの病院の連絡先を教えてくださいました。
して、電話しまくったんですが、基本的に「(症状を聞いた感じ)耳鼻科案件なので、今来ても明日耳鼻科で詳しく見てもらうように案内することしかできない」とのことでした。
ただ、その中でも特に丁寧に救急の必要はないと説明してくださったI病院の看護師さんの対応は本当に感動しました。深夜だったのにこんなに懇切丁寧に、声色も明るく私の不安を解消してくださるように案内してくださるなんてと、そこの受診歴もない私にと。良い感想なので別に病院名伏せなくても良い気もしますがなんとなく伏せます(?)、ありがとうございました。

てなわけで、脳出血とかとは違い突発性難聴は一分一秒争う系の症状ではないことを知りました。
この時点ではまだ医師にかかってないので正式に突発性難聴と決まったわけではありませんが、まぁほぼそれの類でしょう。
急遽翌日のあさイチに耳鼻科に行くことにしました。

でも不安なので

私は趣味で作曲をしている音屋ということもあり、作曲ソフトを用いて簡易的な聴力検査をやりました。内容としては1Hzから20kHzまでのsin波を左右で聞き比べて、無事であるであろう左耳の聴力比で右耳がどうなっているかを調べるものです。

結果、1kHz~3kHz辺りの音が、左耳比で聞こえていないことが分かりました。メーターは光ってるのに聞こえなかったあの絶望は一生忘れないでしょう
ただ私は医学の出ではありませんし素人なのでこれ以上は手の施しようがありません。とりあえず寝ました。
そんな状況でも両耳とも同じレベルで20kHz辺りの超音波は認識できたので、希望は捨てないでおこうと思いました。

翌朝耳鼻科にて

聴力検査の結果、右耳は昨晩の簡易的なテストと同じ結果でしたが、何故か左耳も釣られて?聴力レベルがガクっと下がっていました。
聴力検査を行ってる最中でも、明らかに聞こえてない…という肌感覚があるくらい、下がってました。目の前の検査結果は理解できても現実を受け入れられず笑っちゃいました。
そして急性感音性難聴と診断を受けました。どうやら突発性難聴の中にもいくつか種類があるらしくそのうちの一つらしいです。

また、既往歴ほどではありませんが、元々耳鳴りがしやすい体質だったり、末梢神経系の薬が効きづらい?のもあったため、ちょっと強めの薬をお願いしました。副作用もとりあえず度外視でとにかく聴力レベルを戻したいと先生に伝え、服薬治療が始まりました。

突発性難聴レギュラーの苦い薬登場

イソソルビドというやつです。これは組織内の水分を排出する作用がある、らしいです。一応素人なので伝聞で書きますね。ボイチャで突発性難聴のことで聞かれ、服薬って伝えると「苦い奴?」って聞かれたんで有名なんでしょう。また私は耳鳴りがしやすい体質なので、末梢神経への栄養剤みたいなのも一緒に服用です。

私も軽く調べたところ、死ぬほど不味いとかいう感想を見かけました。私は「そんなかなぁ」って感じです。なんならこういう味の調味料がありそうな感じで、ファジーネーブルに入れたら美味しいんじゃないかなって思いますしらんけど。アルコールとの共存は問題なさそう(反応しない構造式に見えた)と思ったし体内で代謝されにくいとは書いてあったけど、処方薬へのいたずらは流石の私も怖くて試しませんでした。
www.kegg.jp(※ここのサイト大好き)

イソソルビドの副作用

服薬して程なく右耳の聴力が復活したような感覚がありました。後述する"生き地獄の症状"も無くなりました。が、副作用の頭痛で20日夜から21日夕方にかけて死んでました
緊張性頭痛でもない、目の周りがぼや~とするような、と思ったらこめかみがズドンとするような、よくわからない頭痛です。玄関で荷物受け取る時も、しゃがみながら、這いながら向かい、荷物は台車の上に置いてもらうとかしました。
薬局に電話したところ副作用かもということで、イソソルビドは一旦服薬中止となりました。それでも右耳の聴力が復活したような感覚はあったので本当に感謝です。この程度の頭痛で聴力が復活するならノーダメージです。科学に、標準治療に、本当に感謝です。
発生頻度が5%未満と説明サイトに書いてあったものの、起こる時は起こります、地震みたいなもんですね、高々統計ですし。

思い当たりのある原因

寝る前に気になってしまい、蝸牛の内部やイソソルビドの作用機序や効果を調べ、自分の症状や体質と照らし合わせながら考えたり、素人なりにも何が起こってるかに思いを馳せておりました。
そして原因は何かということをず~~っと考えてたんですが、思い当たりがありません。ウイルス感染かストレスとのことですが、前者はあり得ません。
そういえば大人救急電話相談で看護師さんが「今ここで体温測っていただけます?」と仰ってたのはこの線を疑ってたからなんでしょうか?となればほぼ確でストレス由来となります。

ストレスってのは便利な言葉で、医学の外の身からすると原因不明の言い訳なんちゃうかって思ったりもするんですが、例えば幹細胞だって圧力(力学的ストレス)で分化するんでまぁ言い訳でもないんでしょう。

ストレスを思い出す

少なくとも今の会社は私にとってストレスと無縁の環境です。そしてここ半年くらい私は意識的に作曲への負荷を与えていてインプット量を死ぬ気で増やしてはいます。これがストレスかとも思ったんですが、学生時代の作曲の方がこれより過酷だったため違いそう。となれば…

みたいなことをボイチャで先輩と話したところ、ひょっとして前の会社でのえげつないストレスが今押し寄せてる説?ということに行きつきました。つまるところ緊張が解けて溜め込んでたストレスが今更一気に来てる説です。思い返せば、今の会社に慣れ始めた頃からチラホラとアレルギー様症状や別の末梢神経障害など、原因不明の身体愁訴があったので、恐らくこれでしょう。
と同時に形容しがたい殺意が前の会社に対して湧いてきますが、縁を切ったのでどうしようもないので昇華します。

ちなみに、イヤホン等で爆音で音を聞くなどはしていません。ですので、ストレス社会の現代日本では誰でも起こりうるのかもしれません、多分
加えて、元々私は聴力レベルが全体的に普通の人よりやや弱いというのは前からだったんですが、それと今回の因果関係は不明です。

生き地獄の症状

聴力レベルがやや弱い私が作曲してるのはなんかのギャグみたいに思えますがそれはさておき、音屋らしく突発性難聴を表現してみます。

難聴とは言いますが、(私の場合だと)本質的には耳鳴りがずっと鳴っている結果音が聞こえにくい状態になっている、と感じます
例えば1~3kHzの音域が聞こえづらいと上述しましたが、その辺りは音量が大きければ聞こえます。試しにそのあたりの周波数帯で口笛を大きく吹き、唸りが発生しなくなるよう周波数を合わせていくと1.45kHz辺りで耳鳴りが鳴っていることに気づきました。もしかしたらそれ以外の耳鳴りも鳴ってるかもですが、そもそも気が滅入ってるのでそれ以上は探りませんでした。

慣れというのがある通り、耳鳴りそのものの音には気づけなくなるものの、音の信号が脳内で誤認識され続けてることには変わりないのでこういうふうに確かめられたんでしょうか?医学の身じゃないから詳しくはしらんけども!

また、難聴だけでなく閉塞感の様なものもありました。これは欠伸をしてる時の聞こえづらさが続く感じです。欠伸時に耳鳴りすることあるじゃないですか。私の症状はまさにそんな感じです。

難聴の弊害・操作ミスの連発

私が音に対して人一倍敏感なせいか、そもそもヒトがそういう仕組みなのか知りませんが、上記症状が出てからミスタイプや身体をぶつけるということが頻発しました。このことから、何気ない日常の動作でも、動作によって生じた音を聞いている、または跳ね返った音から空間などを認識してるからなのかなって思いました。ミスタイプでは何故か左手のtypoが頻発しました。

また、幸いにも検査では正常の範囲内でも平衡感覚が狂います。ぐるぐるする感じです。これは蝸牛近くの組織内のリンパ云々が絡むんでしょうけど、右耳がまるで枕に触れている感じなので、聴覚情報的には横になってるのに視覚情報やバランス感覚では立ってるみたいな情報のズレも効いていそうと感じました。

発症後3日目の現状

上述の生き地獄の症状は殆どなくなりました。それでも音のステレオ感を感じ取りにくかったりと、音の空間認識がまだ治っていない感じがあります。最悪ステレオ感が無くても音屋として生きては行けないこともないので、50%くらいは回復したということでいいでしょう。その症状も治るに越したことはないので完治ではありませんが、可能な限り最速で耳鼻科に行き服薬して本当に良かったと思います。
明日もあさイチで耳鼻科に行って追加の指示を受けに行きます。こういうのは本当に標準治療のみを信じ続けるに限ります。ネット上の変な情報に踊らされてはいけません。
みなさんもどうぞお気を付けて。


それでは