相生あおはの書庫

ねこにうもれたい。

MENU

自宅メインPCの構成遷移を振り返る

こんにちは。相生あおはです。
皆さんの家にパソコンは何台ありますか?うちには6台近くあります(うち1台はサーバ)。今回は、そのうちメインPCに絞って構成遷移を振り返りたいと思います。
大学1年の時に初めて組んだので、あれからもう8年目となります。早いですね。

~~もくじ~~

現在の構成のpassmark結果

その前に

今回の主人公である私のメインPC。内部パーツは交換しまくってるものの、劣化が見られないケースは今でも現役です。なので、初号機とかいう書き方ではなく、第n構成という書き方をしたいと思います。n号機という書き方が出来ない辺り、なんだかテセウスの船みたいでおもろい。

一般のご家庭時代

第一構成

私の自作PCデビューの記念すべき第一構成です。当時はパソコン知識が殆どなかったため、九十九の店員さんと電話でいろいろ相談しながら構成を決めてもらい、パーツを仙台まで郵送してもらいました。
構成はこんな感じ。

  • CPU: i7-6700K
  • MEM: 16GB
  • SSD: 256GB
  • HDD: 1TB
  • GPU: none
  • POW: 650W(platinum)
当時のpassmark結果

24時間365日PCを起動しっぱなしにするのに憧れてたのでプラチナ認証の電源にし、マザボASUSの高耐久モデルにした以外は最初らしい構成です。今でこそPCの組み立ては朝飯前ですが、当時は何も知らない状態でした。なので、1日以上掛けながら、部屋を取っ散らかしながら頑張って組み立てました。DDR4メモリの刺し加減が分からずビビったり、CPUクーラー(虎徹)の取り付けに難儀したのは懐かしいです。

消費電力は80W弱だったので、本当に起動しっぱなしで生活してました。これの何が嬉しかったかというと、寝てて曲の構想が降ってきたとき、モニタを点けるだけですぐにメモ出来るところです。本当に作曲が捗りました。

第二構成

イクラにハマり、レンダリング速度が遅いな~と思いGPUに手を出しました。補助電源が要らないグラボだったので、この時点ではまだ可愛いです。

  • CPU: i7-6700K
  • MEM: 16GB
  • SSD: 256GB
  • HDD: 1TB
  • GPU: GTX1050Ti
  • POW: 650W(platinum)

第三構成

イクラ沼にどんどんハマり、メモリが足りないのでは?という発想に至りました。4スロットのうち半分を使った8GBx2=16GBの構成でしたので、空きスロットに8GBのメモリを増設しました。

  • CPU: i7-6700K
  • MEM: 32GB
  • SSD: 256GB
  • HDD: 1TB
  • GPU: GTX1050Ti
  • POW: 650W(platinum)

第四構成

本当はマイクラでは充分なはずなのに、この頃から多いメモリ容量の大半をマイクラに割くことでタスクマネージャが赤い表示になることに快感を覚える状態になってました。ですが、もう空きスロットは無い。なので8GBのメモリを売って16GBのメモリを買うことになりますが、当時は高い時期でした。なので、2枚だけを16GBへ。

  • CPU: i7-6700K
  • MEM: 48GB
  • SSD: 256GB
  • HDD: 1TB
  • GPU: GTX1050Ti
  • POW: 650W(platinum)

ちなみに、売った8GBのメモリ2枚は、買った時期が底値レベルで安かったため中古で売ったはずなのに利益が出て宇宙猫になってました。本当は限界値の64GBにしたかったんですが、先述の通り高い時期でしたから、しばらくは48GBで我慢してました。

逸般の誤家庭化過渡期

第五構成

丁度この頃、マイニングが流行り出した頃でした。パソコンを起動しておくだけで暖房にもなるし収益が出るという、最高の時代でした。収益で牛タン定食を食べたのはいい思い出です
イーサリアムとZcashとかを自宅で掘るのでも収益が出るという、今では信じられないくらい採掘難易度が低い時代でした。そこで、GTX1050Tiでは力不足と思い、たまたま降ってきた10万円くらいでグラボを買いました。なんでGTX1080にしなかったのか謎です。
さらにこの頃から謎のブルースクリーンが頻発。原因特定に時間がかかりましたが(KP41)、ハード由来の問題ということで電源容量をアップすることに。無事解決しました。

  • CPU: i7-6700K
  • MEM: 48GB
  • SSD: 256GB
  • HDD: 1TB
  • GPU: GTX1070 x2(SLI)
  • POW: 750W(platinum)
当時のpassmark結果

この時は本当に品薄で、1070が2枚揃うのにかなりの時間がかかりました。にしてはマイニング以外で殆ど効果は無かった気がします。もう二度とやらない

第六構成

この頃からAMDが強くなり始めます。Zen2の登場です。今までのマザボが使えなくなるので大きな構成変更でした。余ったマザボとCPUは自宅サーバ用へと転用となりました。また当時はNASを廃止して自宅サーバを本格的に構築することを考えてて、インターネットの知識が増えてたので、何故か自宅PCのHDDでRaidを構築してました。無駄だったと思う。

  • CPU: 3800X
  • MEM: 48GB
  • SSD: 512GB
  • HDD: 2TB(Raid1)
  • GPU: GTX1070 x2(SLI)
  • POW: 750W(platinum)
当時のpassmark結果

ちなみに自宅サーバはこれ以前も存在してました。高校時代にメインPCとして使っていたノートパソコンをサーバとして使ってました。想定されてない過酷な使い方にも耐えたNECは凄いと思いました。これで晴れて自宅サーバもちゃんとした構成になりました。

と言ってますが、実はZen2が登場した時点では3800XをメインPCへの組み込みはしておらず、持ち運び用デスクトップパソコン用に組んでました。大学院の研究でメインPCのスレッド数が欲しい場面が出てからこの構成になりました。そこから一時は3900Xへアップグレードもされますが、チップ内部構造が最適じゃなくて全体性能としてはイマイチだったので、マルチスレッド計算が終わった頃合いに3900Xは売って次の構成に行くことになりました。

逸般の誤家庭時代

自分で言うのもアレですが、世間一般で見たら多分こう表現するべきなのかなと思います。なにせ当時はデスクトップパソコンが3台、サーバマシンが1台ある状態でしたから。

第七構成

世間一般で使用されているソフトはシングルスレッド性能なんや!と気づいてからCPUの比重は軽くなりました。当時(今でも?)コスパ良いと言われていた5600Xに乗り換えました。ワットパフォーマンスも良かったので強引にOCして「最強のシングルスレッド性能や!」とか遊んでました。確かにマイクラの起動速度は速くなりfpsも向上しました。

さらに、RTX3090もこの時手を出しました。当時は自宅で深層学習の計算をしていて、1070ではあまりに遅く、自作の研究用プログラムをSLI対応させるのが億劫すぎたため、思い切って買いました。
それに伴い消費電力が増したので、電源も850Wに。ここまでくるとプラチナ認証が異様に高くなるので、PCを常時起動しなくなったことを思い出してゴールド認証にしました。

  • CPU: 5600X
  • MEM: 64GB
  • SSD: 512GB
  • HDD: many
  • GPU: RTX3090
  • POW: 850W(gold)
当時のpassmark結果(OC済)

あと、この辺りから息をする感覚でHDDを増設したりデータ統合したりしてたもんで、よく覚えてません。この時点で手元にSSDが5枚以上、HDDが10台くらいある状態でしたので、もうよくわかりません。

第八構成

暫く5600Xで頑張ってて、ぶっちゃけ不十分は無かったんですよね。でも社会人になってボーナスが降ってきちゃった。その勢いで再びインテルに戻り、マザボ総取り換えを行いました。

  • CPU: i9-13900KF
  • MEM: 64GB
  • SSD: 1TB
  • HDD: many
  • GPU: RTX3090
  • POW: 850W(gold)

5600Xは持ち運び用デスクトップパソコンに移植。なので、3800Xが余剰として出ました。これはいずれ自作ルータ用マシンで使用する予定です。

第九構成

これが現在の構成です。HDDが何と無くなりました。これはどういうことでしょう?

  • CPU: i9-13900KF
  • MEM: 64GB
  • SSD: 1TB
  • HDD: none
  • GPU: RTX3090
  • POW: 850W(gold)

答えは簡単、Dドライブを自宅サーバに移行しました。持ち運び用デスクトップパソコンやノートパソコンから自宅PCのDドライブ上のデータにアクセスしたい時ってあるじゃないですか。
そういう時、自宅サーバにメインPCのDドライブがあればどこからでもアクセス出来て便利というわけです。なんとこれはスマホからも参照できるので最強です*1

実は丁度このタイミングで自宅サーバのマシン構成も更新しました。i7-6700Kからi7-12700です。なんと大学1年当時に買ったマザボとCPUはこの8年間一切不具合を出すことなく稼働してくれました。ASUSの株が私の中で爆上がりしました。なので、パーツに信頼性を求めたい皆さんには、高くてもASUSを勧めたいです。

さてi9-13900KFにRTX3090という、RTX4000シリーズが出る前では最強構成だったpassmark結果は次の通り。

現在のpassmark結果

圧倒的すぎる。当初の倍近いスコア。32スレッドとかいうトンデモCPUですが、流石にこれを全て使い倒したことはまだないです。シンプルにシングルスレッド性能が欲しかったからですね。やっぱり5GHz越えは圧倒的です。

5.8GHz出てるコアもある

ただRTX3090にi9-13900KFという構成。原神とマイクラを同時に起動したり負荷を掛けるとえげつない消費電力になります。PL調節でCPUはクリアしたので、グラボの消費電力をどうにかしたい…それに、この構成にしたのは冬でした。これから暑くなる時期、もうこの5月時点で既に部屋が暖かくなってきます。夏が本当に怖いです

得た知見

素人だった時代からいろいろ調べてワチャワチャして、身をもって体感したことがあります。

SLIは無駄

2枚の同モデルのグラボを連結して限界突破する技術です。が、対応してるゲームが少なく、無駄です。深層学習(Pytorch)でも出来ないことはないらしいですが同期処理がクソめんどいので、一枚の強いグラボを買った方が賢いです。
NVIDIAとかもそこら辺は理解したようで、現在では最上位モデルでしか対応していません。ベンチマーカーくらいじゃないのこれ活用できる人って。

シングルスレッド性能が命

マルチスレッドで性能向上!とよく謳われますが、それが劇的に効くのは2スレッドから4スレッドみたいな低次元なお話です。一般的な自作PC勢なら無縁な話なハズ。上でも書きましたが、アプリケーションって同期処理が面倒なんですよね。なので、シングルスレッド性能が強いCPUが今の時代でも偉いです。
でもまぁ、シングル性能が高いCPUは何故かスレッド数も多いモデルになってるので、必然的にスレッド数が多いCPUを選んでるみたいなオチがあります。なんで…

ここら辺、量子コンピュータが既存コンピュータへはアルゴリズム的な問題で置き換えが困難だ的な話を思い出します。

水冷は無駄

炎上しそう。でも実際そう。まず空冷と違って、どんな簡易水冷でもリスクがある時点で私としては論外だと思います。現在私はi9-13900KFで運用してますが、TDP(今でいう所のPowerLimit1,2)を調節すれば、noctuaのハイエンドモデルで普通に冷えます。実際、i9-13900KFを定格運用したりOC運用する必要は皆無だと思ってるのでここら辺は不自由ないです。てかむしろデフォの設定で無駄な消費電力が掛かりすぎるんです最近のCPUは。

メモリ64GBは半分本気

「そんな積んでどうするんだ」と言われます。ただ、SSD上にページングファイルを置かずにスワップしないで済むというのは、SSDの残寿命的な意味でも好ましいです。力こそパワー、メモリはメモリ上で解決した方が理想です。どっかのChromeとかいうメモリ喰い虫とかも、64GBメモリの前では従順な子犬です。
実際スワップが発生すると、メモリよりRW速度が大幅に遅いSSDの一部を主記憶領域として使用してしまうため、UXの低下に繋がります。それを防ぐ意味でも、メモリは過剰なくらい積んだ方がいいと思ってます

おわりに

そんな感じでしょうか。最初はまさか自分がデスクトップパソコンを複数台所持するようになるとは思ってませんでした。本当に何があるか分からないものです。
ちなみにデスクトップパソコンは自宅に3台もあってもしょうがないので、丁度ベストタイミングで欲しがってた後輩に、SSDを新品に交換した上で1台を譲渡しました。その時は金欠を極めていたため貴重な生活費になりました。ありがとう後輩(情けない先輩の図)。

今時、PCを自作しろとは言いません。BTOが台頭してきたからです。PCが目的ではなく手段って人は、絶対にBTOを選んだ方が幸せになれます。でも、ちょっと興味があるって人は自作に手を出して、その後に私みたいに構成を変えまくるのも面白いと思いますよ。

それでは。

*1:情報漏洩とかいうツッコミが来そうですが、sftpで通信していれば問題ありません。