※この記事は オモゐデ漁船アドベントカレンダー2021 16日目の記事です
こんにちは。相生あおはです。引き続き、豪雪旅行記となります。
~おしながき~
Part1: 仙台を離れ北海道に上陸
Part2: 豪雪でまさかの旅程崩壊
Part3: 秘境駅その1~東六線駅 探訪+α~ ←イマココ
Part4: 秘境駅その2~北星駅 探訪+α~
Part5: 災害級の豪雪が過ぎて
まず本記事の目次を載せておきます。お好きなところ(?)からどうぞ。
- 0. 前回のあらすじ
- 1. 2/25 豪雪の状況を知る
- 2. 2/25 秘境駅に向けて旭川を出発
- 3. 2/25 秘境駅その1 東六線駅探訪
- 4. 2/25 和寒駅まで雪の6kmを歩く
- 5. 2/25 無事旭川に帰還 いろいろ散策
- 6. 次回予告
0. 前回のあらすじ
道民さえも避ける賭けに大勝利し、無事当日中に旭川に到着した相生あおは。突然の旅程変更で疲労が貯まり、一日を休息に充てようとするも旅先テンションで思いもよらない奇行に出てしまう…
1. 2/25 豪雪の状況を知る
深い眠りから覚めたら翌日12時頃。ふとテレビを付けたところ、豪雪のニュースをやっていました。
??????????????? pic.twitter.com/WXvXplS0FN
— 相生あおは@BOFと新曲 (@semicolon0103) 2021年2月25日
翌日でもこの様。札幌方面からの鉄路はしばらく寸断されることもこの時知りました。
これからは北の宗谷本線に乗るので、札幌方面は関係ないと思うんですけどそうじゃないんですね。札幌方面から列車が入ってこないことでいくつかが運休になってました。これが本当に致命的で、なぜかというと一日数往復程度の、ただでさえ少ない本数の宗谷本線がさらに減るということだからです。下手に身動きを取ると本当に遭難しかねません。しかし…
バカなぼく「なるほど了解!!!!」
— 相生あおは@BOFと新曲 (@semicolon0103) 2021年2月25日
なお帰りの列車は17:51発だけど、隣の和寒駅まで歩けば列車本数が多いので何とかなる読みをしてみる
さすがに今日一日何もしないのは暇すぎて無理、バカは旅先で落ち着いていられない#相生あおは北海道の旅2021 pic.twitter.com/K8RHJB7deR
※隣の和寒駅まで歩くとサラッと言ってますが、この後凄い雪道を歩くことになります。
さて身支度をして外に出てみましょう。
なんだこれ
— 相生あおは@BOFと新曲 (@semicolon0103) 2021年2月25日
えげつない
旭川の積雪#相生あおは北海道の旅2021 pic.twitter.com/aMKBe7sAnX
草。でもこの積雪はこの時期の旭川では普通とのことで。よくこんな環境で文明が発展するよ。
旭川市街地を歩いて一番衝撃だったのは、車道に圧雪のオフセットがあるということ。除雪面積が広大な場合はこの方が合理的ということなんでしょうか。
ロードヒーターで歩道に積雪が全く無いのも印象的でしたね。仙台ならスケートリンクになってます。
かわいい pic.twitter.com/MK06yFG4Me
— 相生あおは@BOFと新曲 (@semicolon0103) 2021年2月25日
かわいい雪だるまたちにほっこりして、旭川駅に向かいます。
2. 2/25 秘境駅に向けて旭川を出発
見事に札幌方面は全滅です。この時マジで数日後帰れるのか本気で不安でした。
13:59分発の、ラウンドワンもある(?)ことで一部界隈から有名(?)な音威子府に向かう列車で一つ目の秘境駅、東六線駅に向かうんですが、そういえばまだご飯を食べていません。お腹を減らしながら駅構内を散策していると幌加内そばの幟を見つけました。蕎麦目当てで入ったんですが何故かここで駅弁を買ってました。
さて駅弁を買ったらばホームへ。雪が車両にこびりついているのが衝撃的で思わず撮っちゃった。線路脇も凍った雪まみれ。はえ~…
これから一時間この列車に揺られるんですが、そこで駅弁と行きましょう。
うっひょ~~~~~~!!美味しさのあまり秒で食べきってしまいました~!!!北の味覚に感動している様子は是非サブチャンネルをぉご覧くださいっ
ウニ(Chunithmではない)、実は苦手だったんですがこの駅弁で初めて美味しいって思えました。本当にどれも美味しかったです。皆さんも是非。
さて、そろそろ車窓を見てみましょうか。
この光景ですよ、この光景を見に来たんです#相生あおは北海道の旅2021 pic.twitter.com/U69sNyRBZU
— 相生あおは@BOFと新曲 (@semicolon0103) 2021年2月25日
見事な白銀の世界です。すっごく寒そうですが案外そうでもなく、湿度が高い感じの柔らかい寒さでした。
列車通りも車通りの少ない踏切、哀愁が漂う#相生あおは北海道の旅2021 pic.twitter.com/TCMHd87YCI
— 相生あおは@BOFと新曲 (@semicolon0103) 2021年2月25日
ピップエレキバンを彷彿とさせるがその勘は正しく、本当にピップエレキバンのCMのロケ地になったことがあるんだとか まぁアイヌ語由来だろうけどどういう意味なんだ#相生あおは北海道の旅2021 pic.twitter.com/kbXoLaodgN
— 相生あおは@BOFと新曲 (@semicolon0103) 2021年2月25日
$ pip install 比布
秘境駅に行った後、これからここみたいな雪深いところを歩き、そこの隣駅から列車に乗って旭川に帰るんですが、雪道を歩く用のブーツで仙台から来ているのでむしろ楽しみです。
列車は途中にある塩狩峠という、天塩国と石狩国の間にある峠を通るんですが、その昔はあまりの勾配で難所だったそうで。技術が発達した現在でも、実際に上り列車と下り列車で所要時間が異なるくらいです。当時このあたりで滑走し出した客車を止めようとしたところ、不幸にも轢死してしまった鉄道職員さんの慰霊碑も近くにあります。
この塩狩峠を越えると、目的地の東六線駅はすぐそこです。
3. 2/25 秘境駅その1 東六線駅探訪
ここで下車したのは私だけでした。
それにしても、凄い駅でした。
来ちゃったよ東六線駅
— 相生あおは@BOFと新曲 (@semicolon0103) 2021年2月25日
マジでモーセの海割れの線路版、そんな駅
ちょうど数分後に通過列車が来て吹雪を楽しめた、運よすぎ
旭川に戻れる列車は2時間以上後で流石にしんどいので隣の(比較的)大きい駅まで徒歩#相生あおは北海道の旅2021 pic.twitter.com/xkKVOmPEqi
列車が行くと静寂が…と言うわけではなく、近くで動く重機が賑やかでした。暫くすると晴れてきました。
それにしても定規で引いたような一直線です。
実は元々、乗降場という仮駅みたいな感じだったそうです。待合室にはその名残が残っていました。
列車本数の少なさよ。一体、山手線の何%でしょうか。この駅はあまりの利用者の少なさから、普通列車にも通過されることも多いんです。
待合室に入ると、何用かは分からない水が凍ってました。そっか氷点下なのね。
当然ここには初めて来たわけですが、もう二度と来ることはできないので、なんとなく寂しくなりながらいろいろ撮ったりしてました。
さて、帰りの列車は2時間後。流石に待っていられないので、停車列車本数が多いお隣の和寒駅まで歩きます。
4. 2/25 和寒駅まで雪の6kmを歩く
帰りのルートはGoogleMapで調べたので大丈夫なんですが、気温は-6℃。風速は6mだったらしいです。体感温度-12℃。これは本当に寒かった。
あまりに寒い地域だそうで、横断歩道の押しボタン式信号機のスイッチがタッチセンサーになっていました。機械式ボタンだと隙間に入った雨水が凍って押せなくなるとかなんでしょうか。北東北にもあるんかなこれ。
屋外ですので超音波式ではないでしょうけど、スイッチの打鍵感が無かったので本当にタッチセンサーなんでしょう。仕組みが気になる。
帰り道も一応歩道があるとはいえ、こんな感じです。車は走っててもまず人っ子一人おらん。
流石に長いなぁと思ったらバス停を見つけたんですけども。
和寒駅の道すがら、「バス転がってんかね」と思ってたら雪に埋もれてるバス停を見つけ
— 相生あおは@BOFと新曲 (@semicolon0103) 2021年2月25日
「時刻見せてや〜」と雪を除けたらハズレだった挙句、まるで図ったかのように後ろの道路を旭川行の路線バスが走り去ってった時は流石に馬鹿みたいに笑い崩れた
人生このくらいが楽しい#相生あおは北海道の旅2021 pic.twitter.com/A1l2FWDSc0
程なく歩いていると歩道が終わっちゃったんですよ。
歩いたら
— 相生あおは@BOFと新曲 (@semicolon0103) 2021年2月25日
歩道が無くなり
泣きアニメ
あおは pic.twitter.com/qJ8H9fCLgJ
でも実際は反対側に歩道があるんですが、積雪でカモフラージュされ認識できなかった上、ハイペースを維持して機械的に歩かないと列車に間に合わないかもと焦っていたので完全に見えていませんでした。
しばらくしてようやく反対側の歩道の存在に気づき、ふと右側を眺めると一本の列車が。ちなみにこの列車は先ほどいた東六線駅は通過です。普通列車なのに。
近くにキャベツの即売所があるからでしょうか。道路沿いにあったので私も寄りましたが閉まっていました。
先ほどまでは晴れていたのに、一旦曇って来て軽い地吹雪状態に。それに歩道もこんな積雪の様です。耐寒防水ブーツで来たものの積雪で歩きづらいことには変わりないんですが、ペースを下げて列車を逃したら大変です。体育の持久走の授業で養った持久力を頼りに歩みを進めます。
暫くすると耳元にどうも違和感が。
一つ裏話を零すと、歩いてたら髪の毛が途中からガサガサと聞きなれない音を出しはじめるんですね
— 相生あおは@BOFと新曲 (@semicolon0103) 2021年2月25日
おかしいなと思い指を通そうとすると、なんと凍ってるんですね
全身ガチ装備してて寒くないなーと思ってたけど、しっかり寒かったらしい
ちなみに付近はこんな有様#相生あおは北海道の旅2021 pic.twitter.com/2zpvn1sdz1
マスクからの蒸気が付着した髪の毛が凍ってしまったんです。呆然としました。
こんな道が3kmくらい続いていました。この記事を書きながらマジでよう歩いたなって思います。
もうじき駅のある和寒町中心部に入るという頃には軽い吹雪に。ただ人の暮らしの気配がしてきたので心細さはあまりありませんでした。
道の途中に跨線橋があり、人だかりが出来ていたので野次馬精神で私も行ってみることに。暫くするとラッセル車が来たんですが、動画撮ってたら画面が寒さのあまりブラックアウトしてしまい撮れませんでした。そういえばこのラッセル車、昼に旭川を発った時に駅で見たような。
そしてようやく。
延々と続く雪道、それも踏み固められていない道でアップダウンも割とあるような道を無心で進むこと1時間後に、ようやく見慣れたコンビニが見えた時の泣きアニメ感は実際に体験しないときっと分かり得ない そんな貴重な体験が意図せずできた#相生あおは北海道の旅2021 pic.twitter.com/cpzMxOIQfw
— 相生あおは@BOFと新曲 (@semicolon0103) 2021年2月25日
雪道を歩いたからこそわかる文明の安心感に感動した瞬間でした。人間の叡智ってすごいです。思わずコンビニに入り、チョコが入ったたい焼きとプリンとビールを買いました。しかしこのビールは私に飲まれることなく…(後述)。
和寒駅まで歩みを進めるんですが、町内の歩道がこんな感じで。
ようやく旭川に帰れます。さっきコンビニで買ったスイーツやビールもビニール袋の中で嬉しそうにしています。でも帰りの列車のホームを間違えると大変です。案内を確認すると跨線橋を渡る必要があるそうです。きっと駅舎の左に見えるのがそれでしょう。早速渡ってホームに行きましょう。
間違えた!それに発車まで10分も無い!発車5分前にはホームにいないと死んじゃう私にとって一大事です。
慌てて階段を降りようとしたら、見事に滑って転んでしまいました。圧雪された階段での転倒、「あ~終わった」と思ったんですが、反射的に右手が"何か"を階段のクッション代わりに支えてくれたおかげで奇跡的に無傷でした。
その"何か"とは先ほどコンビニで買ったビールでした。下の写真は宿に戻ってから撮ったのですが、缶が破れるくらいの衝撃だったそうです。階段の角にクリティカルヒットしてたので、もしなければ右手の掌を派手に切っていたことでしょう。
缶が破れてしまうくらいでしたので、ビニール袋にも穴が開いています。袋からビールが漏れないように注意しながら帰路に就きます。この時買ったのが350mL缶で本当に助かった。もし500mL缶だったら絶対に漏れてた。
5. 2/25 無事旭川に帰還 いろいろ散策
旭川に帰って来れてしまった
— 相生あおは@BOFと新曲 (@semicolon0103) 2021年2月25日
身軽にしてボしに行きます
これは旭川駅内にある謎のモニュメント
構内至る所にあるからきっとなんかあるんだろう、落ち着いたら調べてみるか#相生あおは北海道の旅2021 pic.twitter.com/SHXm7dm5I5
私を護ってくれたサッポロクラシックを宿に置き、寝静まる前の夜の旭川を散策します。
旭川駅に関して少し調べたところ、有名な建築家が設計したデザインらしく、その雰囲気に合うよう市にゆかりのある方々の作品を展示してるのかなーとふと思った
— 相生あおは@BOFと新曲 (@semicolon0103) 2021年2月25日
駅構内を巡るだけってのも面白いかもしれない#相生あおは北海道の旅2021 pic.twitter.com/sHJP9D3ZsX
そういえば昼に列車内で食べた駅弁以来何も食べられていません。
今とにかくお腹すきすぎてマジでキャットフードでも食べれちゃうくらいヤバい
— 相生あおは@BOFと新曲 (@semicolon0103) 2021年2月25日
気分的に何故かカレーが食べたかったので、旭川ラーメンではなくコンビニカレーを購入。勿体ない。
うおおおおおおおお食べるぞおおおおおお
— 相生あおは@BOFと新曲 (@semicolon0103) 2021年2月25日
今日はめちゃくちゃ運動した pic.twitter.com/cpAv53DEh5
本当に疲れましたが、今日も大変に充実した一日となりました。
楽しかったとはいえ昨日の6時間迂回に加え今日の雪道踏破で想像以上の体力消耗をしていることには変わりなく、いくら宿のふかふかオフトゥンで休んでも全回復とはいきません。
平気と思ってもいつ旅程が崩壊するか分からないし、もし寝坊したら一巻の終わり。常に気を張ってるこの様はさながら前線基地にいる兵士です。
ですので、身体は休めても気は全く休まりません。ハイテンションバフが掛かり全てが楽しくなったとしても、旅先テンションというのはそういうもの、リソースはトレードオフなわけで、その分体力を余計に消耗します。これも醍醐味なんだけども。
本当は2日後に雪道をキャリーバッグを引いて10km歩くつもりだったんですが、今日の雪道6km踏破で「たぶん無理」と思ったので、明日と明後日の予定を書き換えることにしました。所要時間をいくら多めに見積もっても、もし行った先で体力が尽きたら待つのは凍死です。誇張無しで。
ですので改めて旅程修正です。私は旅程を立てる際、時刻や交通費、買うべきものはもちろん、乗り場の位置や徒歩の予想所要時間、現地の天気予報などを綿密に調査するタイプなので、旅先で修正するなんて初めての経験でした。
(和寒駅での跨線橋間違い事件は、まぁ流石にミスらないと思ってたんだ…想像以上に自分がバカなことを再認識しました。)
更に、昨日の豪雪でまだ運休となってる列車があるので、秘境駅巡りはやっぱり物理的に不可能。帰路日のマージンを考慮すると、これから行くのは一つの駅に絞る必要が出てきました。そこで丁度フォロワーさんと日中こんな話をしていたことを思い出します。(もちろん掲載許諾済み)
「from:@ _syuuroku_tetsu until:2020-09-18」でツイート検索すると当時の旅の様子が見れるので宿に宿に戻った後にでもぜひ
— syuuroku@TECHNOHOLIC (@_syuuroku) 2021年2月25日
一番印象的だったのは北星と抜海(後に廃止撤回)ですね
特に北星は付近に交通量の多い道路が無いので列車が来ない時は本当に静かで気持ちの良い孤独感を味わえました
決まりじゃ。ということで明日はこの北星駅に行こう。
そういえば宿に戻る前、切符の発券の都合で旭川駅に寄った際に朗報を聞いていました。
試しに聞きに行ったらどうやら旭川-札幌の鉄路は明日10時以降に復旧予定らしい、帰れる……!!#相生あおは北海道の旅2021
— 相生あおは@BOFと新曲 (@semicolon0103) 2021年2月25日
仙台行きのフェリーを逃すことなく帰ることができることが確定したわけですが、万が一に除雪の予定が遅れたことも考え、札幌まであの"過酷な迂回ルート"をして帰る想定をし、札幌に戻る日は一日フリーにしました。もし除雪されたならのんびり旭川観光とかすればいいじゃない。
翌日は4時半起きです。今日の思い出をそっとしまい、眠りに就きます。
6. 次回予告
1つ目の秘境駅、東六線駅からの雪道を無事に乗り越えた相生あおは。明日はフォロワーさんから教えてもらった秘境駅に向かうことに。氏の印象に残ったというそこに広がっていた世界とは…