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【冬の北海道】豪雪旅行記 Part1

※この記事は オモゐデ漁船アドベントカレンダー2021 16日目の記事です

 

こんにちは。相生あおはです。

今回は、2021年2月23日から3月1日に掛けての北海道豪雪旅行記を書きます。前回と同様に、1記事に収めると読みづらいったらありゃあしないと思うので分割します。

 

~おしながき~

Part1: 仙台を離れ北海道に上陸  ←イマココ

Part2: 豪雪でまさかの旅程崩壊

Part3: 秘境駅その1~東六線駅 探訪+α~

Part4: 秘境駅その2~北星駅 探訪+α~

Part5: 災害級の豪雪が過ぎて

 

それでは、また長い記事となりますが、お酒のつまみにでものんびりとお付き合いください。

まず本記事の目次を載せておきます。お好きなところ(?)からどうぞ。

 

0. 旅のモチベーション

2021年3月に廃止となる秘境駅に行くためです。もともと秘境駅マニアでもなんでもなかったんですが、Youtubeのそういう旅動画に惹かれ、魅了されてしまったわけです。まったく恐ろしいものです。

 

1. 2/23 仙台港発 豪華な一等客室

それでは本節から本格的に旅行記を始めます。

皆さんは北海道に旅行される際は何で行きますか?多くは飛行機でしょう。ただ、フェリーでのんびり行くのも味わいがあります。私が住む仙台からだと、北海道は苫小牧への直通フェリーが出てるので、仙台近郊民は使うようにしましょう。

傾き始めた日に照らされるフェリーを眺めながら、これからの旅程に思いを馳せるのはなかなか乙ですよ。

太平洋フェリー

本日の宿。

船舶紹介の記事じゃないので、船内紹介とかは他の詳しい記事に任せるとして、、、

想像以上の豪華さ。帰りにマジでインキーするとは誰に予想できよう。

寒さのあまりスマホの電源が落ちましたが、出航直後は甲板から作業の様子を眺めるのが好きです。

枕元に調光器付き照明が。明るさによって色温度が調節されるのが一番ビックリした。

性格悪くて、すいません。

 

(Twitterにある当時の呟きを載せた方が臨場感あっていいかな。そうしてみよう。)

私は今回、きたかみという船の一等クロスツインの部屋に泊まりました。カードキー付きの完全個室にふかふかオフトゥン、外も見れてさらにはお手洗いとシャワーまで付いていて最高です。半額早割が残ってれば片道1万円弱なので、皆さんいかがでしょうか。

 

また、船内にはビュッフェもあるのですが、更に特別感を味わいたい場合は仙台駅で駅弁を買っておいて持ち込むのがおススメです。

浦霞は日本酒を好きになるきっかけになった銘柄だったりします。

苫小牧までの約15時間半、完全にフリーです。離れていく仙台港の様子や、真っ暗な海原をぼ~~っと眺めながら、時間を忘れゆったりと駅弁を食べるのは至高の贅沢といえるでしょう。

 

食べ終わってちびちびと日本酒を飲んでいると、少し早いですが眠くなってきました。なぜなら昨日まで3曲くらいを平行して作ってたので。部屋に戻って軽めのふかふかオフトゥンを被ると、フェリー特有のゆったりとした揺れと静かな波音に包まれます。まるで静かな海辺に置いたハンモックで寝てる感覚で眠りに就きました。

 

しかし、今回泊っている一等室。窓際ということもあり、船体に波が打ち付ける重厚な音も結構響きます。それにこの日は少ししけてた日なので、目が覚めてしまいました。しかし。

思わず時間を忘れ、しばらく大自然と一体化していました。牧神の午後への前奏曲、いい曲なのでみんな聴いてね。

www.youtube.com

幻想的な光景を前にして思考が完全に無となった私でしたが、いつまでも眺めているわけにはいきません。なんせ、"本来であれば"雪道を10kmくらい歩く予定があったので体力を温存しなければいけないから。ゆっくりカーテンを閉め、再び眠りに就きました。

 

2. 2/24 北の大地に上陸 記録的豪雪で旅程崩壊

目が覚めると、船は下北半島沖を北上していました。恐山もこの時初めて見ました。

陸側の窓を覗いたら、沖合10kmくらいなのに海鳥が飛んでいて驚きました。こんなところまでよう飛びますわ。きっと腹ペコだったんでしょう。私も朝食としますか。

船内には電子レンジが備え付けられており、ホカホカの弁当を堪能できます。ちなみにこの電子レンジは、船籍が西日本の名古屋にあるせいか60Hzモデルになってるのが面白いです。

 

美味しい弁当を食べたらば散策。とりあえず甲板に出てみましょうか。

凝固点降下ガン無視で相転移を試みる海水には恐れ入った。さらにその後、船内から出てきた短パン姿のおじさんには、もっと恐れ入った。直ぐ帰っていったけど。

 

完全に凍みたので、再度オフトゥンに籠りながら客室内のテレビを付けます。もうじき苫小牧港に入港するって時に周辺の観光情報が表示されたんですけども。

この案内作った人は北海道エアプなんですか?実際にこの年の夏に帯広からバスで行ったんですが、往復8時間弱くらい掛かりましたよ???

雪とはほぼ無縁な神奈川出身の猫、雪道に挑むの巻。運命や如何に。

 

そして苫小牧港に上陸。苫小牧のゆるキャラ"とまチョップ"が本当に可愛くて大好きです。

辺りを見渡すと、当たり前ですが雪が積もっています。冬の北海道に来た実感が湧いてきてテンションが上がってるのも束の間、魔の"輸送障害情報"が飛び込んできたわけです。

記録的豪雪で北海道の鉄道網が麻痺してました。ここまで熱烈な歓迎はちょっと…。雪にしては篤すぎる待遇だなぁ。

苫小牧から札幌に行くのに使うのは千歳線のため、本当は札幌までは無関係なんですが、素で室蘭線と勘違いして「札幌にすら行けない!」とパニクってる私。アホ。とりあえず最新情報は苫小牧駅にあると思ったので向かうことに。

何故か札幌行き特急が無事に来た(と思い込んでるが、先述の通りそれはそうな)ので、小樽まで行って小樽ビールを飲もうと乗り込むわけですが、嫌な予感がしたので札幌駅で一旦改札を出ようとしました。

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壊滅

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撃沈

絶望。駅の放送曰く、旭川までの運転再開見込みが立ってないとのこと。そして何が恐ろしいかって、今日の宿は札幌ではなく旭川であるということ。

札幌泊に予定変更すれば野宿は避けられるのですが、今回の旅の第一目的である「一ヵ月後に廃止となる秘境駅に行く」というのを果たすには今日中に絶対に旭川に着いていないといけないんです。

呆然としてましたが、周りの人が「バス探さなきゃ…」と言っているのを聞きハッとし、私も高速バスを探すために観光案内所に行きました。なぜか空いていたのですが、豪雪で旅程崩壊確定なこんなシーズンに観光する人はいないからなんでしょうか。

 

観光案内所でいろいろ伺ったんですが、高速バスは全滅し、一般道で迂回する便も全滅ということで、旭川へは飛行機しかないという状況。流石にそんな金はありません。

そもそもこの札幌-旭川のルートですが、あの大赤字のJR北海道が頻繁に電車特急を走らせ、高速道路も整備され高速バスもたくさん走るような、北海道の大動脈なんです。それが寸断されたというのですから、事の重大さが分かります。

 

私は高々観光なので、行けなくなったところで人生設計に影響はほぼありません。しかしこの日は2月24日、そう国立大学二次試験の前日入りの日なんです。旭川在住の北大を受ける受験生は大丈夫だったのか、なんか他人事とは思えずしばらくずっと心配で、北大の受験情報とかを意味もなくチェックしたりしてました。実際に札幌に行く特急の車内で、翌日北大を受けるであろう受験生親子の姿を見たのもあり、在りし日の自分の姿と重なってしまい、彼ら受験生を心配する気持ちは強まる一方でした。

 

3. 次回予告

一ヵ月後に廃止となる秘境駅に行くべく北の大地に上陸するも、記録的豪雪で交通網は大混乱!目的を達成するには今日中に宿がある旭川に到達せねばならないが、手段は完全に断たれてしまい、諦めざるを得ないように思えた!しかし…

次回!相生あおは死す!!デュエルスタンバイ!!!